きらびやかな衣装を身に付けた女性が舞い、貴族の儀礼の為に奉納された宮廷舞踊。19世紀のスカワティ王が瞑想中に見た天女の舞を再現したと言われるレゴン・ラッサム、他には中世の王朝詩やヒンドゥー叙事詩をモチーフにしたもの等もある。
チャロナラン (Calonarang) バロンダンス (Barong Dance)
チャロナランの地元の儀式は墓地のあるプラ・ダラム(Pura Dalem)で行われ、バリヒンドゥー教の観念“聖と邪”“善と悪”“生と死”といった相対する力の拮抗により世界が保たれていることを、聖獣バロンと魔女ランダの壮絶な永遠の戦いで催され、悪魔祓いの宗教性の強い儀式とされている。魔女ランダが呪いをかけると、トランス(憑依)状態になった若者達がクリス(短剣)を自らの胸に突き当て、周囲の見学者の中にもトランスになる者がいる。その際のトランス(憑依)によって向こう側との接点を作り、お告げを仰ぐ。いずれもトランス状態になった人は僧侶が聖水をかけて正気に戻し、鶏の生贄により悪霊を払う。 バロンダンスはチャロナランを観光化したもの。
上半身が裸の数十人の男性が円陣を組み、かけ声のリズムと両手を震わせる身振りの中で、ラーマヤナ物語が繰り広げられる。元は、サンヒャン(聖なる神)と言われる秘儀性の高いダンスの伴奏音楽だったケチャッだが、ドイツ人画家により儀式舞踊から観光芸能として舞踏劇に創作された。
元は儀式舞踊として複数の男達が武器を携え隊列(バリス)をなして、祭礼の際に奉納された戦士の舞。戦場へ向かう男達の気迫を表す踊りだが、観光用のバリスにストーリーはない。
トペン(顔に押し付けられた物)を付けバリ王朝史を演じる。一人で様々な仮面を付け替え演じるトペン・パジェガントペンは儀礼性が強く、娯楽性が強い5人のダンサーで演じるトペンパンチャとは区別される。宗教儀礼の仮面劇に使われるトペン(仮面)には仮面自身に力が備わるとも言われる。
一人の人形遣い(ダラン)が幾多の人形を操り、語り、台詞を行う。冠婚葬祭儀式で演じられる影絵芝居で、内容はインドの古代叙事詩のマハーバーラタ、ラーマヤナ等。
寺院の祭礼時に神々を歓迎して感謝を捧げる舞いで、数人の選ばれた女性踊り子が手に捧げものを盛った銀の盆を持ち、神の座る祠に向かって踊る。 観光用では、ウェルカムダンスとして、舞台始めに催されることがある。
儀礼に向かう村人達の行列にドラやシンバルと太鼓を使って奏でている一団のガムラン。精霊の為の儀礼の際、捧げものをする為、地霊(バラ)を地表に呼び出す為の音楽。 ブボナンガン(Bebonangan)とも呼ばれる。
ゴン・クビャール
北部シガラジャ地方で発祥した演奏形態で、様々な芸能の伴奏に用いられるガムラン。ガンサとレヨン、クンダンを使い大人数で演奏する。ガンサは青銅製の10枚の鍵盤の下に竹筒の共鳴管が装着されている鍵盤打楽器で、2台1組で早いリズムを奏でる。レヨンはゴングと呼ばれる小型の銅鑼12個を横一列に並べ、4人の演奏者が演奏する。クンダンは牛革を使った木製の太鼓。
ワヤン・クリッの伴奏音楽で、16世紀のマジャパイト時代以前から存在する古楽。2対の鍵盤打楽器のみのアンサンブル
西部ヌガラ地方に古くから伝わる竹筒を使った独特の音を奏でる音楽。ジュンブラナ県特産の巨大な竹筒で作った打楽器を使い、体の芯にまで響く心地よい音色を奏でる。大小の竹筒が東西南北を示す4音階を複雑に絡まる。自然界の相対を表すかのような2組の楽隊が、それぞれ違ったリズムを奏でながら互いの演奏に絡み合う迫力、この世の物とは思えないほどの音色で独特の空間を生み出し、周りの全てを包み込んでいく。